歌姫桜華
「逢恋?ついたぜ?」
はっ、と我に返ると、もうそこはパーティー会場で。
ボディーガードは、私に手を差し伸べていた。
「わ、わかってるわよ」
ちょっと強気な態度をとりながら、私はその手に私の手をのせた。
会場内は、正装をしてきた人でいっぱいだった。
女優・俳優、芸術家に大手会社の社長さん。とにかく豪華で有名な人が来ていた。
「おぉ、食べ物も豪華だなっ!」
ボディーガードは、人より食べ物が好きみたいだけど。
「もうちょっと、行儀よくしてなさいよっ」
「仕方ねぇだろ?俺はこういう性格なんだ」
そう言って、食べ物に一直線。
バカなのか、子供なのか…。