歌姫桜華





 チョンチョンと青髪の肩を昂が、紫髪の肩を俺が人差し指で軽く叩いた。





「「あ゛?」」





 顔がこちらに向いた瞬間、息を合わせて頬を殴った。






「「っ、」」






 よろめきながらなんとか立った二人の不良。頬をおさえ、俺たちを睨んでくる。









「そういうことしてるから、ナンパうまくいかねぇんだよ」




「こんなところで無理にナンパせずに、モテるよう努力でもしたら?」









 挑発に似た暴言に近い言葉を、俺らはこいつらに言う。




 それを聞いて二人は「はぁ!?んだよ、いきなり」と若干キレつつ俺らに近寄ってきた。






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