歌姫桜華





「…名前は?」



 無意識に、俺は聞いていた。





「え、わ、私の…ですか?


 私は、献木 静久といいます…」





 献木 静久―――――





「今、高校何年?」



 見た目的に高校生だと思った俺は、またしても無意識で聞いていた。


 いや、もしかしたら無意識じゃないかもしれない。





「高校二年です…」



「あ、俺と一緒だ!」





 何気ないことで嬉しく思う俺。



 そんな俺を見て、ニヤニヤ後ろで笑っている昂。




 ……昂、何考えてる…?






< 753 / 830 >

この作品をシェア

pagetop