歌姫桜華
「あ…!」
聞き覚えのある女子の声が、俺の耳に届いた。
声のしたほうへと顔を向けると……
「静久…ちゃん…?」
校門のところにいたのは、なんと静久ちゃんだった。
ど、どうしてここにいんだ…!?
「知り合いー?」
奏多が俺の肩に腕を置きながら言った。
「ま、まぁ…そんなとこ」
照れくさそうに言う俺を見て、「なるほど」と勝手に納得した奏多。
「邪魔者は消えるわー」と言って、奏多は先に倉庫へ向かった。
他の3人も奏多と同じように、先に行ってしまった。