歌姫桜華




「心臓止まりそうでした…」



「だよな、だよな!」





 鳥肌たったわ!



 やばいやばい!え、なに今の!!





「すげえな、美藍ちゃん!」



「あ、ありがと…。なんか照れるなぁ」





 頬を真っ赤にして、頭をかく美藍ちゃん。


 その姿に、またドキン!って胸が跳ねる。

 だからなんなんだよ!このドキン!って!!





「本当に一瞬でしたね」


「スピードが速い方が、綺麗に割れやすいの」


「そうなんですか」





 美藍ちゃん……不思議な子だなぁ。



 喧嘩が強い上に、優しくて、可愛い。

 学校には、こんな子いない。



 こんな、憧れてしまうような子は。






< 823 / 830 >

この作品をシェア

pagetop