歌姫桜華
「心臓止まりそうでした…」
「だよな、だよな!」
鳥肌たったわ!
やばいやばい!え、なに今の!!
「すげえな、美藍ちゃん!」
「あ、ありがと…。なんか照れるなぁ」
頬を真っ赤にして、頭をかく美藍ちゃん。
その姿に、またドキン!って胸が跳ねる。
だからなんなんだよ!このドキン!って!!
「本当に一瞬でしたね」
「スピードが速い方が、綺麗に割れやすいの」
「そうなんですか」
美藍ちゃん……不思議な子だなぁ。
喧嘩が強い上に、優しくて、可愛い。
学校には、こんな子いない。
こんな、憧れてしまうような子は。