実験体が恋をした
「ね、光香。柚我君って、誰?」
早速自由時間になると、聞いてきた。
まあ、分かってたけど。
・・・私もそうだったし。
「えっとね、あの人みたい」
私の3つ隣の男の子だった。
「挨拶・・しなきゃだめだよね」
千尋がため息をついた。
「まあ、そうだよね・・・」
一瞬、秀たちに頼ろうかと思ったけど、
雰囲気が無理だったので断念。
「ね、つかぬ事を聞くけどさ」
「うん」
「あの2人ってさ・・・・・・・・・・・
いや、
やめとこう。駄目な気がする」
「?」
「ま、いいや。
んで、柚我君は、
5、6時間目のときでいいんじゃない?」
どうせ会うんだし。
それよりも気になるんだよね・・・