実験体が恋をした
『キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン』
そんなこんなで
(どんなこんなだ)
お昼です。
「お腹すいたー」
この学園は、
どうやら食堂もあるらしい。
「皆で食べに行かない?食堂」
「う~ん・・・
それはやめておこうか」
千尋はチラッと、
竜也達のほうをみた。
「・・・ああ、そういうことか」
私の想像が正しければ、だけど。
「ねえ」
「!?!?」
そんなことを考えていると、
不意に後ろから声をかけられた。
初めて聞く、バリトンボイス。
「あ、柚我君。どうしたんですか?」
バッと後ろを振り返ると、
柚我君が立って、私を見下ろしていた。