異世界で家庭菜園やってみた
気弱く相槌を打つ悠里を振り向いたウリエルは、そこで立ち止まった。

どうしたのかと思いながら彼の所まで行くと、また歩き出した。

そこで、悠里が追いつくのを待ってくれていたのだと分かった。

今度は並ぶようにして歩いてくれる、ウリエル。

この世界の男性は、女性に優しいと思う。悠里のような子供にもだ。

王宮を出て、しばらく大通りを行くと、急に開けた場所に出た。

そこにテントを張った露店がたくさん並んでいた。

市場はどの世界も、同じような形態らしい。

賑やかな喧騒は、お祭りのようで、悠里の心は少し高揚していた。






< 43 / 152 >

この作品をシェア

pagetop