キライのちスキ・・《短編》
泣きながら首を振った。
…………。
「………へ?」
俺は、えみを抱き締めていた。
無性にドキドキする。
バイトの時と今のギャップがありすぎて……
ドキドキが止まらない。
「ごめんな?怖い思いさせて‥」
抱き締めていた腕に力を入れた。
「暗いから、一人で帰るの危ないと思ったから‥送ろうと思って追い掛けてきたんだ…ごめんな?」
「………ありがとう……」
「………落ち着いた?」
「うん……」
「じゃ、帰るか。送ってく。」
「うん。ありがと。」