キミさえいれば
ハヤト君が私の胸に顔を埋め、下着の上から両手で触れる。


時折指に力を入れられて、それが痛くてぎゅっと目を閉じた。


ハヤト君は私の背中に腕を回すと、プチンとホックを外し、スルスルと脱がせてしまった。


「凛……」


急に手を止めるハヤト君。


恐る恐る目を開けると、ハヤト君がビックリした顔で私の上半身を見つめていた。


「すげぇ綺麗……。

ここなんて桜みてぇな色だ」


そう言って、ハヤト君がその場所に指で触れる。


「…やっ」


思わずビクンと身体をしならせた。


「凛…っ」


せつない声でそう叫ぶと、ハヤト君はその場所に唇を落とした。


舌と指で翻弄され、吸い付かれるたびに気が遠くなる。


ごめんね、先輩……。


先輩にしか触れさせてなかったのに。


私、汚れてしまうのかな……。


そうしたら先輩、私の事が嫌いになる……?


もう、抱いてくれなくなる……?


でも私、先輩を守りたいの。

 
N大なんて、私にはとても行けない大学だよ。


そこに通って欲しいの。


自宅から通って、ずっと私のそばにいて欲しい。


それが叶うなら、どんなことだってする。


先輩が、大好きだから……。
< 139 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop