キミさえいれば
俺と凛はお互いなしでは生きていけないほど、深く愛し合ってしまった。


離れるなんて、多分二人とも耐えられそうにない。


凛が祖母の家に行くというなら、俺もその近くの大学へ行くのはどうだろう。


あぁ、でも……。


俺は指定校推薦だ。


辞退すれば、後輩達に迷惑がかかってしまう。


今さらながら、指定校推薦をもらったことを後悔してしまう。


もうどうしていいかわからなくなって、頭が真っ白になっていたその時。


キキキキーという甲高いブレーキ音が、辺りに響き渡った。


振り返った直後、身体に強い衝撃が走った。


消え行く意識の中、


凛と出会ってから今までの幸せな日々の記憶がフラッシュバックした。




凛……。




愛してる。




お前だけを愛してるよ……。

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