キミさえいれば
病院に到着すると、私は夜間通用口から中へと入った。
夜間受付の男性に、救急車で運ばれた人はどこにいるかと尋ねると、2階で治療を受けていると教えてくれた。
私は階段を駆け上がり、2階へと急いだ。
2階のナースステーションの前に着くと、20代くらいの男性が不安そうな顔で立ち尽くしていた。
もしかしてと思って近づくと、「あなたが凛さんですか?」と聞かれて、私はコクンと頷いた。
「申し訳ありませんでした。
僕が彼を跳ねてしまったんです…」
そう言って深く頭を下げる男性。
「あの、せんぱ……。
いえ、兄は無事なんでしょうか?」
震える声で、恐る恐る尋ねた。
「えっ? 妹さんなんですか?」
「……はい」
「ケガは大したことないそうなんですが、意識を失っていて……」
意識を、失っている……?
そんな……。
先輩……!
夜間受付の男性に、救急車で運ばれた人はどこにいるかと尋ねると、2階で治療を受けていると教えてくれた。
私は階段を駆け上がり、2階へと急いだ。
2階のナースステーションの前に着くと、20代くらいの男性が不安そうな顔で立ち尽くしていた。
もしかしてと思って近づくと、「あなたが凛さんですか?」と聞かれて、私はコクンと頷いた。
「申し訳ありませんでした。
僕が彼を跳ねてしまったんです…」
そう言って深く頭を下げる男性。
「あの、せんぱ……。
いえ、兄は無事なんでしょうか?」
震える声で、恐る恐る尋ねた。
「えっ? 妹さんなんですか?」
「……はい」
「ケガは大したことないそうなんですが、意識を失っていて……」
意識を、失っている……?
そんな……。
先輩……!