キミさえいれば
「あけましておめでとう!」


みんなで一斉に声を上げた。


「凛、今年もよろしくな」


「私こそよろしく、たもっちゃん」


今年は私、大変だ。


出産っていう大仕事が待っているんだもの。


順調に行けば、夏には赤ちゃんが産まれる。


頑張らなくちゃ。


「凛、そろそろ休む?」


「あー、うん。そうだね」


なんだかちょっと眠いし。


「じゃあ俺達、もう休むね」


「あぁ、おやすみ。また明日な」


「凛ちゃん、ゆっくり休んでね」


「ありがとうございます。おやすみなさい」


私とたもっちゃんは一緒に歯磨きを終えると、二階のたもっちゃんの部屋へと向かった。


「相変わらず、お洒落な部屋だよね」


大人っぽく洗練されていて、感心しちゃう。


ベッドも大きいから、二人で寝ても大丈夫そうだし。


私とたもっちゃんはパジャマに着替えると、ベッドにゴロンと横になった。
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