キミさえいれば
その日以来、美咲はたびたび私のクラスに遊びに来るようになった。


美咲の勘は本当に当たっていて、私達はとても気が合った。


私が笑っている姿を見て、クラスの女子はなんだか不服そうな顔をしていたけれど、そんなことはどうでも良かった。


そして、ついに迎えた生徒会の活動日。


あの日の事が思い浮かんで怖かったけど、美咲がそばにいてくれたから、なんとか足を踏み入れる事が出来た。


生徒会はこれから11月に開催される文化祭に向けて忙しくなるらしく、その話し合いが行われた。


岸先輩はチラチラと私をよく見ていたけど、馴れ馴れしく話しかける事はなくなっていて。


やっぱり、黒崎先輩には頭が上がらないということなのだろうか。


これだったら私、なんとか生徒会をやっていけそうかな?


そんなガラにもないことを思った、9月の終わりだった。
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