キミさえいれば
それから数日経った日の放課後、私は茶色の扉の前に立っていた。
扉に貼られたプレートの『生徒会室』の文字に、なんだか吐き気すらしてしまう。
無縁だと思っていた世界に、まさか自分が足を踏み入れる日が来るなんて……。
重い気持ちのままギィと扉を開けると、一斉に人の視線を感じた。
逆光のせいで誰の顔も見えないけれど、窓を背にして座る男子が一名。
その人の右斜め前に男子が二名、左斜め前に男子一名女子一名が確認出来た。
「白石さんをこんな間近で見られるなんて、ラッキー」
声がした方を向くと、生徒会にいるにしてはやけにチャラい男が、食い入るように私を見つめていた。
「マジですげぇ可愛い」
その男の隣に座っている短髪な男も、私をジロジロと見ながら言った。
やだ。
なんか、ここ……。
自分のクラスよりも居心地が悪いかも。
そんなことを思っていたら。
「お前ら、やめろ」
突然、真ん中にいた男が口を開いた。
あの席に座っているということは、生徒会長なのだろうか。
眼鏡をかけているせいか、その人から漂う雰囲気はやけに落ち着いていて、周りにいる連中とは全く違ったオーラが感じられる。
「とりあえず、自己紹介をしようか」
その人は柔らかく言った。
扉に貼られたプレートの『生徒会室』の文字に、なんだか吐き気すらしてしまう。
無縁だと思っていた世界に、まさか自分が足を踏み入れる日が来るなんて……。
重い気持ちのままギィと扉を開けると、一斉に人の視線を感じた。
逆光のせいで誰の顔も見えないけれど、窓を背にして座る男子が一名。
その人の右斜め前に男子が二名、左斜め前に男子一名女子一名が確認出来た。
「白石さんをこんな間近で見られるなんて、ラッキー」
声がした方を向くと、生徒会にいるにしてはやけにチャラい男が、食い入るように私を見つめていた。
「マジですげぇ可愛い」
その男の隣に座っている短髪な男も、私をジロジロと見ながら言った。
やだ。
なんか、ここ……。
自分のクラスよりも居心地が悪いかも。
そんなことを思っていたら。
「お前ら、やめろ」
突然、真ん中にいた男が口を開いた。
あの席に座っているということは、生徒会長なのだろうか。
眼鏡をかけているせいか、その人から漂う雰囲気はやけに落ち着いていて、周りにいる連中とは全く違ったオーラが感じられる。
「とりあえず、自己紹介をしようか」
その人は柔らかく言った。