ひだまり

もう誤解は解けないと自覚した。

まわりの冷たい視線。花沢さんと相澤くんの睨む目。

私は涙が滲んできた。この空間にいるのが辛くなってカバンをつかんでダッシュでこの教室から逃げた。

涙を必死にこらえて、廊下を走り、校門を駆け抜け、ひたすら走った。

私は友達を作っていない。だから頼れる人なんていない。

それが、裏目にでて私が盗んだって思われたんだ。

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