ひだまり
「…誰あんた」

私は警戒心バリバリで睨んだ。

昨日あんなことがあったんだ、なにかしら噂が回ってるはず。

それに誰も来ないはずなのに屋上に来たと言うことは私を目的で来たに違いない。

花沢さんのファンか?それともなんだ?新聞部か?

とりあえずちょっと後ろに下がって距離をとった。
こんなに私は警戒してるのに相手はずっとニコニコしてやがる。

「アハハッ酷いね同じクラスなのに~」

え?同じクラス?

よーーーく男の顔を見てみる。

…あー…まぁ、言われてみれば教室でみたことあるよーな…でも基本的人と触れ合いをしないし、相澤くんしか興味がなかったからほぼ初めて見る顔だ。


「…なら何しに来たの?」

教室に連れ戻して皆で袋叩きにでもするんじゃないの?

今だ睨む私に少し眉を下げ困ったように笑いながらそいつは言った。

「ん?単純に気になっただけ」

…は?意味わかんない。

そんな顔をしてるとソイツは笑いながら私の横にきてフェンスに寄っ掛かった。

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