アメ、ときどきチョコレート
ちょっと何かを考えたくなった時、わたしはいつも屋上に行く。
今日も、芽衣を見てて、「恋」というものを考えてみたくなったからだ。
わたしは、恋をしたいとか考えたことはない。
でも、中二にもなると、みんな恋がしたくなるらしく、恋をしていないというのはかなり少数派である。
予鈴が鳴った。そろそろ教室に戻らないとまずい。
そして入り口の方に足を向けた瞬間……
ガチャンッ!ギィィィィィィィ……
鍵の開く音に続き、もう錆びているドアを開ける音がした。
びっくりして入り口のところに立っている人の顔を見た。
彼は、『Stripe』で見た男の子だった。