君の生きた証~love in war~
怒鳴られて、また頭が痛くなった。


「落ち着け、エミール」

「これが落ち着いてられるってのか!」



目の前で激昂しているのは、部活仲間のエミール・アンダーソンだ。



エミールは、俺より小柄で、格闘術の心得もない。

いたずらに拳を振り回してくるだけの攻撃を避けたら、エミールがケガをする危険もあった。



だから、とりあえず殴られてみた。

でも、こんなに憤りの声を上げられるくらいなら、避けて殴り返してもよかったかもしれない。


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