君の生きた証~love in war~
「外の空気吸おうぜ」

「えぇ・・・」



死んだように眠るアレンを気にしつつも、ナタリーは立ち上がった。

肩を並べて、廊下を歩き出す。






『あの子かわいくないか?』

『どの子?』

『ほら、奥の金髪!』

『あぁ、新聞部の・・・』

『アレン、知ってんのか?』

『有名だよ。頭がよくて、すごくいい文章を書くから』

『へぇ』

『ナタリー・ロムニエルだろ』





「ひでぇもんだな・・・」


大砲を受けた廊下や教室には、アレンと恋心に胸を躍らせた日々の面影はなかった。
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