君の生きた証~love in war~
本当は・・・違う。

ずっと覚えていたい。

彼女の全てを捨てたくない。


でも、覚えているのはつらすぎる。





そう・・・そういうことなのだ。

俺は、強くないから。

弱いから。



彼女がいることでしか強くなれなかったから。



だから、彼女は逝く間際、俺に何かを遺そうとはしなかった。

忘れないでほしい、も。

逝きたくない、も。

何も残さずに逝ってしまった。



そういう俺を知っていたから。





なのに、俺は気付けなかった・・・

何一つ・・・




後悔がこみ上げた。








すると・・・





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