ハート交換
二人の為に頑張ると言っておきながら、私は段々不安になってきてしまった。



キツイアルバイトって一体どんなことをするのだろう?それはこのわたしにもできることなのかな。



「そんな不安そうな顔しないでくれよ。俺も同じバイト先だからさ。バイトは、明日からなんだけど大丈夫?」


私は、とても大丈夫な気分ではなかったが頑張る宣言の手前断ることが出来なかった。



「うん。分かった。」


私の返事を聞いた彼はとても嬉しそうに頷いている。その笑顔に胸がドキッとした。



「じゃ、明日8時にこの公園に集合ね。」


そう言って森本君とわたしは手を振りながら笑顔で別れた。



公園を家に向かってしばらく歩いていると心の声が聞こえてきた。


『ねぇ、ところで一体何のアルバイトするの?』



しまった。私は、何のアルバイトをするのか肝心なことを聞き忘れてしまっていた。



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