ハート交換
「なんだ、そうなんだ。どうぞよろしくお願いします。」


なみかは、晃に向かって軽く頭を下げた。



「いいから。それよりあの角を曲がればすぐだからね。」



曲がり角を右に曲がると二人がこれからアルバイトするお店が見えた。



「あ、ここ知ってる!この道時々通るから。でも花屋さんがあったなんて知らなかったな。」



なみかは、お店の前で少し興奮しながら話した。



その時、お店の中から誰か出てきた。


「晃!今日からなのね、よろしく!」


肩まで長い髪の毛をゆらゆら揺らしながら綺麗な女の子は、晃に抱きついた。



止めろ!彼女が見ている前で。咄嗟に抱きつかれた手を振り払った。



髪が長い女の子は、晃のその行動にショックを受けたような顔をする。



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