ハート交換
私が思わず赤面して地面で固まっていると、彼は私を引っ張って立たせた。



それから一言「帰るぞ!」と呟き、公園の並木道を二人で並んで歩いて帰った。



正確には彼に腕を引っ張られ、私は無理やり歩かされていたのだが。



こうして、私達のアルバイト初日は終わった。



そんな二人の光景をスタッフ4人は離れた所から見ていた。



「修一、あの子が水沢なみかちゃん?こないだ言ってた・・・・」


椎名巧が腕組みしながら言った。



「そうだよ。あの子が晃と傘が入れ違いになった子。」



「ふーん。なんかめちゃくちゃ仲良く見えるんだけど。俺の気のせい?」



松田誠は、興味薄そうに二人を眺めて言った。



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