ハート交換
『お願いします。じゃないと・・・泣くわ!』



「わかったよ!わかったから泣くのだけは止めろ。気が滅入る。」


俺は、大きくため息をついてそれから花屋に向かった。



「よっ!修一、お前何してんの?」



俺は修一に話しかける。修一は、少し困った顔をしながら「花の水やり」と答えた。



『ちょっと、話す相手間違えていない?』



なみかの心の声が聞こえてきた。



「わかってるよ!」



それから俺は何気なく彼女に近づいて話しかけた。



「なみか君。最近調子はどう?」



彼女は、一生懸命花に水をやっている手を止めて笑顔でいった。



「バイトもだいぶ慣れてきたよ。森本君は、部活もあって大変そうだね。もうすぐ試合なんでしょ?」



「あぁ。まあね。ぼちぼち頑張ってる。」



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