ハート交換
♪♪~


ララ~♪~



わたしは、この鼻歌のメロディに聞き覚えがあった。



女の子は、歌詞が途中までしか歌えず後は、全てラララで歌っている。



懐かしいメロディ
胸が痛くなる。



「はい、お待たせいたしました!大丈夫かな?」



恭子ちゃんがクレープを女の子に渡している。その女の子の顔に私は目がくぎ付けになった。



「千夏・・・・」


ガシャン


思わず持っていた鉢植えを落としてしまう。



「すみません・・・」


慌て落とした鉢植えを拾い上げたが、私はどうしてもその女の子が気になって仕方なかった。


女の子はすでにお店の前から姿が見えなくなっていた。



急いで店の外に女の子を追いかけて走ったらランドセルを背負った小さな後ろ姿が並木道を一人歩いている。



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