ハート交換
「あぁ、福岡に再来日するらしい。」



「やったぁ―!これで私達、元に戻れるのね。」



俺となみかは、その場で何度も抱き合ったままジャンプした。




なみかは泣いてまで喜んでいる。



俺は、その涙に何故だろう。
違和感を覚えた。
そんなに元に戻れるのが嬉しいのか?
俺は、ちょっと複雑な気持ちになっていた。



「立ち話も何だから、私の部屋に入って。」


なみかは涙を拭うと晃を自分の部屋に入れた。




「・・・・・これは本当に女の子の部屋なのか?」



見渡す限りのゴミや洋服、本のジャングルに俺は言葉を失ってしまう。



「ヨイショっと・・・」



足の踏み場のないソファーに彼女はやっとこさ人間が一人座ることが出来るスペースを作り俺を手招きした。




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