ハート交換
小川さんの話は、俺が想像していた以上の話だった。



30年前か・・・
彼らもたぶん俺たちと同じ状態に陥ったらしいな。あの鏡は、本来生け贄を捧げるために使われた儀式の道具。



ならば、助かる方法はたった一つ。



どちらかの心臓をあの鏡に生け贄として捧げること。



それしか考えられなかった。



「クソっ!!」



俺は携帯を床に叩きつけた。




散々、二人が元に戻れる方法を探して行き着いた答えがコレなんて・・・



「あんまりだ・・・こんな運命!!」




正直な話。最初は、なみかと心が入れ替わったことを知った時イヤでたまらなかった。



何であんな女の子と俺の心が入れ替わったのかって。運命を呪っていた時もあったけど・・・



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