ハート交換
『ねぇ、一体何を考えているの?まさか・・・』



なみかの心の声が聞こえてきた。



俺はカーテンをあけて暗闇にうつる自分の姿を見つめた。



そして



人差し指で、窓にうつしだされた自分の胸あたりに小さくハートマークを書いた。



「なみか、俺たちは元々こういう運命だったんだよ。」



人差し指は



ハートマークを真ん中からギザギザに引き裂いた。




『ギザギザのハートマークになっちゃったよ。』



なみかの泣き声が聞こえてくる。




俺は窓越しに自分の姿を見つめ続けた。



遠くの方のネオンがゆらゆら瞬いている。



その時。ふっと突然、誠の言葉が頭に浮かんできた。




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