ハート交換
サヨウナラそして初めまして。
「これ、下さい。」



店員に紫色のシャツを渡した。



俺は、このシャツを来てあの鏡の前に立つ自分の姿を想像してみた。



なんか、すげーバカみたい。



こんなセンスのない洋服を着たままあの世行きなんて。



でも、これしか解決方法は思いつかなかった。




これが今の俺にとって君にできること全てだ。



もう後戻りは出来ない。



俺は、お店で買ったばかりの紫の服を着て外に出た。



外は、どんよりとした天気でポツポツと雨が降り始めている。



「ったく。ついてねぇなー。」



周囲を見渡すとカフェが目に飛び込んできた。



「ひとまず・・・雨宿りだな。」




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