ハート交換
鏡には、ちょっと青ざめた顔で髪の毛グシャグシャのわたしが立っている


「フウ、鏡の前に立ってみたけど」


『いいか、俺は確かに存在するぜ。信じたくないだろうけど』


「わかった。それで?どこにいるの?」


『ちょっと、自分の胸触ってみ?』


「な、この変態!」


『いいから!』


渋々、いわれたとおりわたしは胸の辺りをそっと触れてみる


昨日、チクリと傷んだ場所である


『俺は、お前が今触っているところにいる』

「・・・・・ここ?」

『そうだ』


「嘘よ・・・ここってわたしの心じゃない」

『信じられないのは分かる。俺もそうだし。でも、俺はいるんだ。君の心の中に』


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