ハート交換
ジャージャー


傷口をキレイに洗い汚れを落としてくれた彼女たちは、持っていたカットバンをペタンと貼ってくれた。



「これでよし。もう大丈夫だよ。さっきまで死んだような目してたけど、今は落ち着いてるみたい。」



何ていったらよいのかとりあえずお礼をいわなくちゃ。


「あの・・・アリガトウゴザイマス」


5~6人の女の子集団の視線がわたしを取り囲んで集中している。それだけで畏縮してし消え入るような声になってしまう。


そんなわたしを見てグループのリーダーらしい背が高く黒髪のショートカットの女の子が優しく話しかけてきた。


「いいよ。気にしないで。晃がこの学校にいるって聞いたから心配になってさ。そしたら、偶然あなたと晃が屋上にいるの見つけてね。慌て駆けつけた時には、あなたがフェンス乗り越えようとしてたってわけよ。」



< 64 / 284 >

この作品をシェア

pagetop