ハート交換
足下にある紙くずを蹴散らして大きく伸びをする。そしてまた、一口サイズの板チョコを口に放り込んだ。



「何で話しかけてこないの?今日のことショックだったんだ。あの女の子達、君のことめちゃくちゃ悪口言ってたもんね。アイツと関わらない方がいいって言ってた。」



何て・・・自分の方が死にそうなくらいショックを受けたくせして晃の心に無遠慮な質問をした。



『まぁ確かに・・・女の子から好意的に思われてるとずっと思ってたからまさか、要注意人物にされてたたなんて・・・』


「自分は、女の子に人気あるって勘違いしてたのね!」


わたしはつい悪意を込めて呟いた。屋上での、森本晃がわたしに投げかける視線を思い出すだけで心が嫌悪感でいっぱいになるからだ。




< 72 / 284 >

この作品をシェア

pagetop