ナムストーンPART3
カシミール4
15才幼年兵のガウリは級友たちと
狂おしいまでに心が高ぶった。何時の
日か必ずカシミールの地を取り返すのだと。
それから3年、その戦いの日は来た。
1965年5月、第二次印パ戦争が始まったのだ。
18才のガウリは見習士官として東部戦線の
後方補給基地の任務に着いた。だがしかし戦闘
らしい戦闘はまったくなくすぐに戦争は終結した。
最前線はインド軍とパキスタン軍が一進一退を
繰り返していたが、パキスタン軍が攻勢を
仕掛けたところで停戦となった。
ソ連を中心とした国連決議が可決されたのだ。
開戦前の実効支配ラインまで撤退し、
両軍は兵を引き上げた。
ガウリは実戦に参加できなかった悔しさと、
カシミールわが故郷カルギルの町を
奪還どころか見渡すこともできなかった。
そのもどかしさだけが心に残った。
今は耐えるしかない。じっと時が来るまで
身体と精神を鍛えに鍛える時だ。ラマダンを
控えガウリは真摯に神に祈った。
狂おしいまでに心が高ぶった。何時の
日か必ずカシミールの地を取り返すのだと。
それから3年、その戦いの日は来た。
1965年5月、第二次印パ戦争が始まったのだ。
18才のガウリは見習士官として東部戦線の
後方補給基地の任務に着いた。だがしかし戦闘
らしい戦闘はまったくなくすぐに戦争は終結した。
最前線はインド軍とパキスタン軍が一進一退を
繰り返していたが、パキスタン軍が攻勢を
仕掛けたところで停戦となった。
ソ連を中心とした国連決議が可決されたのだ。
開戦前の実効支配ラインまで撤退し、
両軍は兵を引き上げた。
ガウリは実戦に参加できなかった悔しさと、
カシミールわが故郷カルギルの町を
奪還どころか見渡すこともできなかった。
そのもどかしさだけが心に残った。
今は耐えるしかない。じっと時が来るまで
身体と精神を鍛えに鍛える時だ。ラマダンを
控えガウリは真摯に神に祈った。