恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
「愛依…てめぇ…わざとだろ……」
やっぱり…キスしようとしてた?
「だって…ここじゃ……だめ!!」
わたしは顔をまだつけたまま言った。
「チッ……なんでだよ…」
「だって…愁さんと…慶ちゃん……いるじゃん!!
それに…外だもん……」
「はぁ!?こいつらなんか…キスぐらい見慣れてるだろ!?
それに…海で出来るとか…いいじゃねぇか」
と、ニヤリと笑った煌くん。
そんなこと……思うんだ…
というか、こっちが…恥ずかしくなるよ…////
「だめなものは…だめ!!」
煌くんから離れようとするけど…やっぱり無理だ……
この場合、見ている二人はきっと助けてくれない……
わたしの経験上いつもそうだ。
だけど………
今日は違ったみたいだ。
「煌……」
そう、静かに彼の名前を呼んだのは愁さんだった。