恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
父は…世界的な有名な会社の重役だった。
毎日仕事は出来て尊敬される人だったらしい。
正義感も強く、曲がったこと、狡いこと、道から逸れたことは嫌い。
会社ではてきぱきと仕事をこなして、家ではいい父親。
こどもの俺とよく遊んでくれていた。
朧気だが…覚えている。
そんな父が亡くなったのは……
俺の小学校入学の日だった。
父は会社で少し仕事をしてから小学校に来る予定で、母と俺は先に小学校に来ていた。
門の所で待つが…中々来ないから母が連絡をとると少し遅れる。と、いうことで先に校舎の中へと入った。
だけど……来ると言っていた父は…
結局、来ることはなかった。