恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
顔は笑っていた。
だけど………
ものすごくゾクリッと悪寒を感じた。
そのせいか、体が動かない。
だけど、小さい俺は何で怖いのかわからなかった。
だって……母は笑っていたから。
固まっている俺に母は、早く荷物を置いてここに来なさい、と言った。
俺はその言葉通りにした。
母に反抗する術など……知らない。
それに……
何となくあのときみたいに、母が怒らないように顔色を伺っていたのかもしれない……
無意識に……
だから…言われるがまま……