恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
ここにいても……
希望はない………
それなら……
覚悟を決めた僕は腕に力を入れてみる。
やっと腕が自由に動かさせるくらいになった。
立ち上がるとフラフラするけど歩けないことはない。
早くここを出よう………
つたない歩き方で家を出て、家の近くにある川へと向かった。
歩き方がおかしい僕を見て二度見てする人や心配そうにする人、ヒソヒソと話す人………様々だ。
だけど、誰一人声をかけてくれる人はいない。