恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
「えっ?…えっ?」
どこに行くの?
「お前……ちょっと来いよ」
僕のことは気にせず、どんどん歩いていく煌くん。
それに……
歩くペースが速いから…少し疲れてきたし……歩くと振動が身体に響いて…所々痛い……
「いっ…」
思わず出た言葉。
「ごめん!」
あまり大きな声ではなかったのに、気づいてくれた。
そして、優しく腕を引いてくれた。
僕の歩くペースに合わせて……
乱暴なところもあるけど……ちゃんと周りの人の事を考えてる………
優しい……
目の前にいる彼は、そんな人だと、小学生ながら思った。