甘く寄り添って
「時下さん、おはようございます。」

「おはよう、よく眠れた?」

「はい、思ったよりぐっすり眠れました。」

「それはよかった。今日も一日付き合ってもらうから覚悟した方がいいぞ。」

「はい。」

ホテルからさほど遠くない所にファミレスがあった。

「やっぱり誰かと食べた方が美味いな。一人だと味気なく感じるものだ。」

「そうですね、私もそう思います。」

「BFはいないのか?」

「特定の人はいません。友達と数人で集まる感じです。」

「そうか、薫は閉じこもるタイプだからたぶん作家クラブにも行っていないだろう。毎月会合があるんだから少しは君を連れ出してやればいいだろうに、全くしょうがないな。」

「時下さん、今日は私、スーツでよろしいでしょうか?」

「構わないよ。」

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