甘く寄り添って
「悠がどうかしたのか?」

「茂樹、君のワイフは確かライターだろ?なぜ彼女を連れて来なかったんだい?」

「薫とは別れた。」

「それは本当か、いつのことだ?」

「先週だ。」

「ヒューゥ!悠はそのことを知っているのか?」

「ああ、彼女は薫の秘書だからもちろん知っているが、それが何?」

「どうも複雑だな、頭の中で整理できないよ。」

「だから何なのだ?」

「つまりだ、悠は君のことを好きらしいんだよ。」

「バカ言え、そんなことがあるわけない。彼女とはこの渡米で初めて話したくらいだ。」

「だから君は女にウトイと言うんだよ。」

「なんだって?」

< 20 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop