甘く寄り添って
私は嫌な予感がした。

菅原さんの影響かしら、と思った。

一つの事柄には必ず原因と結果が相成ると、彼が言っていたのを思い出した。

薫先生と時下さんの間で自分が揺れているのを確信できた。

私が時下さんと過ごす時間が長くなればなるほど

彼に惹かれていく自分を意識できた。

ピーターの言った通りになった。

ピーターといい、菅原さんといい

どうして私の周りには物事を正確にとらえられる人がいるのかしら?

私は時下さんを好きになっていた。

彼に会えるのがこんなにも自分をドキドキさせることに気づいて

これが恋心なのか、と思った。

榊先生が薫先生にぞっこんなように。

< 36 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop