プロテクト・ストーリー?
「お風呂、行って来まーすっ!!」
「あ、ちょっ、オイッ!!」
数秒間、俺らは見つめ合ったまま、
停止状態に陥っていた。
(俺は海の可愛い過ぎる表情に見惚れて。
海はおそらく、
いきなり俺に声をかけられたことが原因だろう。)
だが、急に海は動き出し、風呂へと向かった。
見惚れていた俺は海の急な動きに対応できず、
彼女を捕まえ損ねた。
…海は、そのまま風呂へ
行ってしまったわけだけど…。
ダメ、だ………。
すごく気になる………。
あんな表情をして、
海は何を考えて、何を想っていたのか………。
…それが俺以外の他の男を想っていたら………、
俺は絶対に嫉妬に狂う。
それこそ、何を仕出かすかわからない………。
―海があんな表情をしたのは、
何故だったのか………。―
一人で考え込んでも、
答えなんて出るハズないのに、
そんなことを悶々と
かなりの時間考え込んでいた。