プロテクト・ストーリー?
「あ、開けていいの…?」
「ああ。どうぞ。」
おそるおそる開けてみると、
そこには最新型の iPhone。
「えっ?ちょっ?コレ、どういうこと!??」
「どういうことって、
勉強頑張った御褒美だよ。」
「御褒美って…、…高過ぎるよ、こんなの…。」
―高くても、ご飯食べに行くとか、
それくらいだと思っていた私は
目の前にあるものに驚いて、声が出ない。
「まぁ、必要なものだしね。」
そう言いながら、蒼は平然としている。
「………あの、本当に申し訳ないんだけど…、」
「何?
まさか、貰わないとか言わないでね?
契約しちゃってるし。」
断わろとすることに断わられた。
けど、ここは引けない。
「………だって、こんな高価なもの…。
それに、毎月お金も必要だし…。
バイトも出来ないから払えない…。」
「『金、払え。』
―だなんて、誰も言ってないでしょ?
お金は一切、気にしなくていいから。
海は俺に甘えてくれてたらいいの。」