プロテクト・ストーリー?
幸せな刻。
「俺が守るって約束したよな?」
「で、でもっ…。」
「俺から離れるなとも約束したよな?」
「だ、だからっ…。」
「約束が守れない悪い子には、
お仕置きが必要だよな?」
そう言って、
蒼はしっかりと結ばれていた
ネクタイをスルリと解くと
私の手首を頭上で縛った。
「ちょ、ちょっと!!
やめてよ!!!」
「拒否が許されるとでも
思ってんのか?
海に拒否権なんてねーんだよ。」
ーそう言って、
頬に触れられる細くて長い指は
言葉とは裏腹に
とてつもなく優しくて、愛おしい。
「もう、二度と離れるな。」
そう言って、抱き締める彼の腕は
微かに震えていた。