プロテクト・ストーリー?
可愛い反応。蒼SIDE
「コッチ来ないでー!!!」
…そんなに嫌がらなくても…。
「何もしないって。」
「さっきしたもん!!」
「頬にキスぐらいで………。」
―初(うぶ)だなぁ…。
「“ぐらい”じゃないもん!!
私にとっては超重要な問題だもん!
し、ししかも!!
ファーストキスだったのに…。」
そう言いながら顔を真っ赤にしながら
今にも泣きそうな表情をして、
俯いてしまった海。
「海、ごめん。」
「………っ………。」
「お願い、逃げないでよ…。」
寂しがるように
シュンと落ち込んだ素振りを見せると、
逃げてた海が俺の傍にやってきた。
「…ごめんなさい…。
…ちょっと…、やり過ぎた…かな?」
海は心配そうに俺の顔を覗き込む。
「捕まーえた☆」
そう言って俺は海を
再び逃がさないように、
しっかりと腕の中に閉じ込める。
「!!!
は、離せ!!!!!」
「ヤダね!!
絶対、離さないからー。」
「うっ!!」
―海は悔しそうな表情をして、
俺の腕に囚われているが、
今にも抜け出そうと
必死にもがいている。
「寂しいよ?」
「へ?」
「海が俺から逃げたらさ。
それに、傷ついて苦しくなる。
だから、逃げないでね?」
「………。」
―半信半疑。
今の海の心情は
きっとそんなカンジだろう…。
困惑したような表情をして
目が泳いでいる。
今のは、俺の本心なんだが…。
でも、まだ、わからなくていい。
これから、俺に溺れるまで
惚れさせていくから。