プロテクト・ストーリー?
「んで、何が、
『最高』だったんだよ?」
「飯!」
「飯?」
「うん。
海に飯作ってもらって、食った。
しかも、スゲー美味しかった。」
「マジかよ!!
いいなー!!羨ましい!!」
「うん。」
「独り身の医者にとっては
手料理の飯ほど、
最高なものはないよな。
忙しくて、
なかなか自分じゃ作れないし、
作っても、そんなに旨くないし。」
「そうだよな。
俺も今までそうだった。」
「いいなー!!
そーだ!俺も食わせてよ!!」
「嫌。」
「自慢しといてそれはないだろー?
俺も海ちゃんの飯、食いたい!!」
拓は目の色をキラキラと輝かせて
俺に食いついてくる。
「…まぁ、
海が俺のものになったらな。
そしたら、海に拓のコトも、
話してやる。」
「は?」
「え?」
「『海が俺のものになったらな。』
って、まだ、なってねーの?」
「うん。」
「嘘だろ!!
お前が落とせない女なんて、
いるのかよ!!」
ーそう言って拓は爆笑し始めた。