プロテクト・ストーリー?



「んで、何が、
『最高』だったんだよ?」



「飯!」



「飯?」



「うん。
海に飯作ってもらって、食った。
しかも、スゲー美味しかった。」



「マジかよ!!
いいなー!!羨ましい!!」



「うん。」



「独り身の医者にとっては
手料理の飯ほど、
最高なものはないよな。
忙しくて、
なかなか自分じゃ作れないし、
作っても、そんなに旨くないし。」



「そうだよな。
俺も今までそうだった。」



「いいなー!!
そーだ!俺も食わせてよ!!」



「嫌。」



「自慢しといてそれはないだろー?
俺も海ちゃんの飯、食いたい!!」



拓は目の色をキラキラと輝かせて
俺に食いついてくる。



「…まぁ、
海が俺のものになったらな。
そしたら、海に拓のコトも、
話してやる。」



「は?」



「え?」



「『海が俺のものになったらな。』
って、まだ、なってねーの?」



「うん。」



「嘘だろ!!
お前が落とせない女なんて、
いるのかよ!!」



ーそう言って拓は爆笑し始めた。



< 40 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop