プロテクト・ストーリー?



―さっき、安心させてくれたじゃん。
さっき、元気くれたじゃん。
さっき、幸せもらったじゃん。



我が儘なんて思っちゃいけない。



頭では、わかってるのに、
心と身体が再びいうことを
聞かない状態に陥った。



私、こんなにも、
我が儘で自分勝手な奴だったの!?



―そう思ったら、
自分自身にムカついたし、
自己嫌悪に陥った。



それでも、心は求めるんだ。



蒼に傍に居て欲しいと。
蒼が早く私の傍に帰ってきて欲しいと。



そんなことばかり考えて、
ベッドの中に入ってから、約2時間。
未だに眠れない状態を送っています。



…この頃、
すごく考えることがあるんだ…。



―こんなふうに蒼のコトばかり考えるのは、
何でなのかなって…。―



蒼のコトが、こんなにも、
大切で恋しく思うのは、
やっぱり……………。――――――



――――――――――――――――――――
―翌日。



「…何時まで寝てんだよ?」



「んっ…。」



声が聞こえて、目を開けると、
蒼の顔が真ん前にあった。



「うぇっ!??」



「もう少し、色っぽい声、出せないわけ?」



そう言って バカにしたように
クスリと笑う蒼。



「蒼……………。」



「ただいま。」



―蒼の優しい笑み。………大好き。



ぎゅっ。



「………っ………。」



―私は衝動的に蒼を抱き締めた。
蒼は息を詰まらせたみたいだけど、
今の私には気にする余裕はない。



「お願い、ぎゅってして…?」



そう言えば、蒼は私の頭を
優しく撫でながら
強く抱き締めてくれた。



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