プロテクト・ストーリー?
―なんなんだ。この状況は。
汗、出てくるから止めて欲しいんですけど?
やたらと大きく脈を打つ鼓動が
聞こえてしまうから、
止めて欲しいんですけど?
とりあえず、今は、
この状況を打開したい!!!
―遡る事、数分前。
『ってことで、打とうぜ?』
そう言って、渡されたバット。
とりあえず、構えてみる。
―が。
『はぁ…はぁ…はぁ…、
…全く当たらないんですけど…?』
本当に全く当たらない。
隣で蒼はバットには
百発百中程度に当てていて、
8割程度にホームラン。
何で、私、0%で当たらないわけ…?
『ったく。
これくらいで息上がるとか、
体力ねーなぁー。』
そう言って、
私の後ろに回ったかと思うと…、
「!!!」
後ろから抱き締めるように腕を回された…。