プロテクト・ストーリー?


親戚や身内の人たちが
私のお父さんとお母さんが嫌いでも、
私は二人が大好きだ。



それどころか、
二人がたくさんの人に反対されても、
貫いた愛に私は尊敬するし、
そんなに深く愛し合える人に出会えた
彼らを羨ましくも思う。
そして、私も、いつか、
それほどに想い合えるくらい、
大切な人に出会いたいと思っていた。



私は、誰が何と言おうと、
両親のことが
憧れで、誇りで、大好きなんだ。



―だから、その人たちのことを
悪くいう人々のところへ
なんて私自身も御免だ。



親戚の人々たちは、さすがに
今回の事件で動揺したのか
私のお見舞いにやってきた。



顔見知りの人なんて、
誰一人もいなかった。




社交辞令なセリフを吐いて、
病室を出て行く人々。



その後、すぐに吐く本音。



「何で、あの子だけ、生き残ったの?」



「生き残る必要なんて、
なかったのに。」



「これからどうするのよ。
誰があの子の面倒みるのよ。」



―もう、わかったつーの!!!
好きで生きながら得たんじゃねーよ!!
私だって、死ねるものなら、
みんなと一緒に死にたかったつーの!!



そんな風に心の中では思うけど、
言い返す気力すら、今はない状態…。



わざと聞かせているのかと思えるくらい
私に聞こえる音量で話す人々。



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